ウィーン・プレスインフォメーション 2019年2月号 皇帝が顧客だった時代


「宮廷御用達企業」のタイトルは1782年に公文書に初めて登場します。その称号は優れた品質の製品やサービスを誇り、皇帝家の高い要求に応え納品していた企業に与えられていました。彼らは王朝の上流社会に属し、「最高峰の紋章」とされる双頭の鷲を店に飾り、レターヘッドに印刷することが許されていました。非常に効果的なPRであったというわけです。王朝時代の終盤にはウィーンでは500もの企業がこの威厳ある称号を名乗っていました。

K.u.k.宮廷御用達の企業はあらゆる分野に存在しました。菓子店、ピアノ職人、書店、電機屋、宝飾店からメンズ用品店に至るまで。彼らはおよそ2000人の従業員とともに宮殿の近くに店を構えました。ウィーンの宮殿はなくなって久しいのですが、k.u.k.宮廷御用達はウィーン市内に今でも見受けられます。そして今日でも最高品質を提供し続けているのです。

選び抜かれたスィーツに関して、宮廷は何軒かの御用達を抱えていました。例えば伝説のオリジナルザッハー・トルテで有名なホテル・ザッハー、エリザベート皇妃が好んだスミレの砂糖漬けで有名な宮廷菓子店のデーメル、そして1847年創業の宮廷菓子店ゲルストナー。ゲルストナーはその企業の歴史の中で、最も輝かしいお客様であったエリザベート皇妃へのオマージュとして、今日でもチョコレートベースのシシイ・トルテをセレクションに加えています。

アウガルテン磁器工房は皇帝家の食卓用の高級食器を供給していました。公式にはk.u.k.宮廷御用達のタイトルは与えられていなかったものの、やはり華々しい社会の一員でした。というのは、この工房は皇帝家所有のものだったからなのです。アウガルテン社の様々な食器セットやフィギュアのセレクションは、例えば食器セット「エリザベート」のように王朝時代を彷彿とさせるものがあります。このシリーズは皇帝家が「日常」用にシンプルな食器を要望したところから製造されたといいます。趣向を凝らした輝くシャンデリアの内装からグラスまで生み出す老舗はかつてのk.u.k.宮廷御用達J.&L.ロブマイヤー。また、ミヒャエラ広場にあるビュールマイヤーは、高級な額縁や鏡、家具を職人技で金箔を施し、修理したうえで提供しています。ツア・シュヴェービッシェン・ユングフラウではかつても、今日でも高級なオーダーメイドのテーブルクロスや、寝具が揃っています。

当然、皇帝家では素敵な洋服や靴が必要でした。1816年、ヨハン・シェールは靴工房をウィーンに創業し、その孫・ルドルフの顧客にはウィーンの皇帝家、そしてフランツ・ヨーゼフ皇帝の名がありました。1878年、彼には「宮廷および国王の靴職人」のタイトルが与えられました。今日、その7代目であるルドルフ・シェール&ゼーネが先祖からの企業を引継いでおり、レディース・メンズ用のオーダーメイドの高級シューズを作っています。100年以上前から「アム・グラーベン」という由緒正しい住所に店を構えるのは服飾サロン、クニーシェ&Compです。19世紀にハプスブルグ家の大公たちは洋服の仕立てというサービスを受けました。1922年、クニーシェは世界初の紳士服ブランドとして名を広めたのです。

エリザベート皇妃が髪に飾ったという有名なダイヤモンドの星型髪飾りはケッヒェルトの製品です。この宝石店では今では、皇妃のためのオリジナル・デザインで、王室ではない人々のために星型髪飾りを製作していいます。ウィーンで初めての香水店は1809年、旧市街の真ん中に位置するグラーベンに創業されました。J.B.フィルツではクリーム、ソープ、ポマード、コスメティック製品、香水といったものが独自に創造、製造されていたのです。1814年/15年のウィーン会議を機にその店の繁栄が始まり、1872年、k.u.k.宮廷御用達の香水職人としての称号が与えられました。今日では7代目が、昔ながらの素敵なレトロな内装の店を引き継いでいます。

  • Sacher Confiserie Wien, ザッハー・コンフィセリー・ウィーン, Kärntner Straße 38, 1010 Wien, www.sacher.com
  • Demel K. & K. Hofzuckerbäcker, デーメル宮廷御用達菓子店, Kohlmarkt 14, 1010 Wien, www.demel.at
  • Gerstner K. u. K. Hofzuckerbäcker, ゲルストナー宮廷御用達菓子店, Kärntner Straße 51, 1010 Wien, www.gerstner-konditorei.at
  • Augarten Flagshipstore, アウガルテン・フラッグシップストア, Spiegelgasse 3, 1010 Wien, www.augarten.com
  • J. & L. Lobmeyr, J. & L. ロブマイヤー, Kärntner Straße 26, 1010 Wien, www.lobmeyr.at
  • C. Bühlmayer, C. ビュールマイヤー, Michaelerplatz 6, 1010 Wien, www.buehlmayer.at
  • Zur Schwäbischen Jungfrau, ツア・シュヴェービッシェン・ユングフラウ, Graben 26, 1010 Wien, www.zsj.at
  • Rudolf Scheer & Söhne, ルドルフ・シェール&ゼーネ, Bräunerstraße 4, 1010 Wien, www.scheer.at
  • Knize, クニーシェ, Graben 13, 1010 Wien, www.knize.at
  • A.E. Köchert, A.E. ケッヒェルト, Neuer Markt 15, 1010 Wien, www.koechert.com
  • Parfumerie J.B. Filz, パフュメリー J.B. フィルツ, Graben 13, 1010 Wien, www.parfumerie-filz.at

コンタクト:

Vienna Tourist Board
Nikolaus Gräser
Media Relations Japan
Tel. (+ 43 1) 211 14-365

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