Kunsthistorisches Museum(美術史博物館)では2012年から、最新のモダンアートをテーマとする特別展シリーズが始まります。国際的に活躍するアーチストがKunsthistorisches Museum(美術史博物館)に招待され、彼らは、これまでの作品と委嘱作品を展示し、これを美術史博物館の歴史や所蔵品と対置するのです。シリーズのスタートは2012年9月25日から、国際的に知られるアメリカの画家エド・ルシェが主役です。ルシェは、これまで一度もオーストリアに自作を紹介したことがありません。美術史博物館での特別展と並行して、ブレゲンツのクンストハウスでは、ルシェの個展も開催されます(2012年7月から)。
エド・ルシェは1937年、ネブラスカ州のオマハに生まれ、オクラホマシティで育ちました。1956年ロサンゼルスへ移り、今も、ここに住んで創作活動をしています。この街は、彼の絵画、スケッチ、グラフィック作品、写真、美術書などに、今日に至るまで大きな影響を与え続けています。彼の作品は、コマーシャルにおける言葉遊び、自動車文化、都市の建築などをテーマとしており、このため、1962年にパサデナ美術館で開催された画期的な展覧会「ニュー・ペインティング・オブ・コモン・オブジェクツ」にも展示されました。これは、アメリカのポップアートを一望する美術館の最初の展覧会だったのです。2005年には、ヴェネチアのビエンナーレで、ルシェがアメリカ代表となっています。彼の作品群は、ニューヨークのホイットニー美術館(2004年)、パリのジュ・ド・ポーム美術館など、各地の回顧展で紹介されています。最新の移動展覧会は「エド・ルシェ50年の歩み」で、2009年と2010年に、ロンドンのヘイワード・ギャラリー、ミュンヘンの芸術の家、ストックホルム現代美術館で順次開催されました。
Ed Ruscha. The Artist's Mind
エド・ルシェ展 アーチスト・マインド
2012年9月25日〜12月2日
Kunsthistorisches Museum
Maria-Theresien-Platz,1010 Vienna
www.khm.at